伊藤 友祐YUSUKE ITO
当社の信頼を支える
「品質」を管理
私が所属する品質管理部では、顕微鏡やマイクロ測定機などの機器を使って出荷前の検査を実施しています。とくに不良品が出やすいのは、量産する前の試作段階です。品質精度が基準を満たしていない場合は、製造担当者に知らせるとともに、製造担当者と一緒にその原因を特定し、改善を行います。ときには成形機に何時間も張り付いて、機械の動きがどうなった時に不具合が発生するのかをシミュレーションすることもあります。こうした作業は時間がかかり、その間、生産できないというデメリットもありますが、不良品によって当社の信頼が揺らぐことを思えば大きな問題ではありません。その認識を製造担当者と共有し、原因の究明とその改善に取り組んでいます。
時には、納品した製品について、お客様からクレームをいただくこともあります。その際は直ちに訪問して製品の精度を確認したり、不良品と判断されたものを選別したり、持ち帰って製造担当者と原因を探ることもあります。
アイデアを活かした
改善活動に取り組む
製品の品質をチェックする仕事とともに、品質管理部としての視点をもとにした製造現場の改善活動にも取り組んでいます。私は、製品がコンベアから収納箱に落ちるときにすり傷がつかないよう滑り台を発想し、ホームセンターで材料を購入して製作しました。完成品は、一見すると不細工で、当初、製造現場の人たちの評判はよくありませんでした。しかし、使ってみると「よく考えられているよ」と評価をいただき、正式に製造現場で使ってもらえるようになりました。ささやかな改善ですが、製造現場の人たちに褒めてもらったことが、とても嬉しく心に残っています。
周囲の先輩から見れば、私はまだまだ途上の段階ですが、何事にも前向きにチャレンジしていくことで、一歩ずつ成長していることを実感しています。一方、課題も見えています。検査を終えると検査報告書を作成し、それをお客様に提出するのですが、その書類について上司から「文章力を高めるように」と指摘されていることです。書類で品質を証明するのが私の仕事ですから、お客様に理解しやすい書類作成法を身に付けていきたいと思っています。